掲 載 記 事 |
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サイエンススクールのニューバージョン・「宇宙をめざせ」編が開催され好評を得る。三重県香良洲(からす)町と東京都東久留米市で開催! |
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「NASDAってなんだ?」コーナーを新設 さる、6月 13日(土)三重県香良洲町のサンデルタ香良洲において「サイエンススクール ’98『宇宙をめざせ』編」が開催されました。主催は津地区広域行政事務組合。当日は雨天にもかかわらず約300人の親子が参加をして下さいました。従来の映像と実験に加え、今回のスクールから「NASDAってなんだ?」コーナーと「国際宇宙ステーションってなんだ?」コーナーが新たに設けられました。「NASDAってなんだ?」コーナーでは日本のロケットや宇宙探査機のお話や、宇宙飛行士の訓練の様子など日本の宇宙開発の今を詳しく紹介。「国際宇宙ステーションってなんだ?」コーナーでは中村先生から国際宇宙ステーション(ISS)についてのお話と日本の宇宙飛行士の役割などの解説がありました。また、今回のスクールから加えられた映像の中で土井宇宙飛行士の船外活動を紹介。土井宇宙飛行士の船外活動の模様が大型スクリーンに映し出されると会場の子どもたちから歓声が上がりました。中村先生が「君が宇宙に行ったら何をしてみたい?」と問いかけると、会場の子どもたちからは「重さのないところで植物を育ててみたい」「虹のような色の鉱石をつくってみたい」など活発な意見が出ました。 火星探査機「のぞみ」の打ち上げも紹介 続いて8月1日(土)に東京都東久留米市立中央公民館においても「サイエンススクール ’98『宇宙をめざせ』編」が開催されました。主催は中央公民館。この「サイエンススクール」では、7月4日(土)午前3時 12分に文部省宇宙科学研究所の鹿児島宇宙空間観測所(鹿児島県内之浦町)打ち上げられた「プラネット― B」(後にのぞみと命名)の最新映像を使って、日本初の火星探査機「のぞみ」の役割やどうやって火星に到達するか(軌道やスイングバイのお話)なども紹介しました。また、中村先生から「実は僕たち打ち上げを見学しました」と、打ち上げの映像(サイエンススクールスタッフが当日撮影)とM―Vロケット搭載カメラの映像(宇宙科学研究所提供)が会場に映し出され、打ち上げの時の光と音を再現。参加した子どもたちはその迫力と感動をみんなで一緒に体験しました。 サイエンススクールでは常に最新情報をみなさんに伝えようと考えています。 |
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火星の謎に挑む
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わが国初めての火星探査機プラネットBは、7月4日午前3時 12分にM―Vロケットで打ち上げられ、「のぞみ」と命名された。「のぞみ」の主な任務は、火星周回軌道を回りながら、火星の上層大気・プラズマの構造と運動を探査し、その太陽風との相互作用を調べることだ。太陽風は、太陽から噴出するイオン化粒子の流れだが、その太陽風は惑星に近づくとスローダウンし、その周囲に逸れる傾向がある。そしてその現象は、惑星ごとに異なっている。それは太陽風と各惑星の上層大気との相互作用の違いに起因すると考えられる。そこで「のぞみ」は、火星の上層大気と太陽風の相互作用を調べることによって、火星の謎を解こうというのだ。 「のぞみ」は重量わずか540キロの小型探査機だが、そこに 14個もの観測機器を積んでいる。徹底した軽量化の成果により、観測機器の全重量は 35キロという驚異的な軽さだ。探査テーマと観測機器を概観しながら、「のぞみ」のミッションを具体的に探ってみよう。 ● 《プラズマ粒子》いろいろなエネルギーや質量の電子(エレクトロン)の分布と、運動を測り、火星周囲のプラズマの環境と太陽風との相互作用について観測する。これには、電気エネルギー分析器(ESA)、イオンエネルギー分析器(ISA)、高エネルギー電子イオン計測器(EIS)、イオン質量分析器(IMI)、熱プラズマ分析器(TPA)という観測機器が使われる。プラズマ波は宇宙の荷電イオンと電子の流れだ。プラズマ波を調べることが、惑星と太陽風の相互作用を理解するには重要なのだ。 ● 《中性粒子》中性粒子質量分析器を使って、火星の上層の大気の組成を調べる。イオン化されていない中性粒子の流れは、イオンと相互作用する。中性粒子と上層の電離層が、どのように影響しあっているかを調べるのだ。 ● 《電子の温度》電子温度プローブ(PET)を使って、電子(エレクトロン)の温度を測り電離層の構造を調べる。 ● 《プラズマの波》さまざまな波長のプラズマの波を計ることによって、火星の電離大気(電離層)と太陽風のふるまいを知ることができる。この観測には、プラズマ波動観測器(PWS)、低周波波動観測機(LFA)が使われる。また火星表面からの電波の反射を利用して、火星の地形も調べることになる。さらに、火星の地下に眠っている可能性がある、凍った水の存在も明らかにできるかも知れない。現在の火星には水は液体では存在していないが、最近の研究やマーズ・パスファインダーの観測などから、過去には水が存在したことが分かってきている。しかしその水が、どのようにして失われたのかは謎だ。もしかすると火星の地下には凍った水が存在している可能性がある。それも「のぞみ」は探ることができるだろう。 ● 《磁 場》磁場計測器 (MGF)で、火星の周りの磁場を測る。火星には地球のような強い磁場はない。あったとしても小さいもののようだ。マーズ・グローバル・サーベイヤーの最近の観測によれば、火星には固有磁場と呼べるようなものはなく、局所的に帯磁したものが見えるだけとのことだが、まだ明確な結論は出ていない。これまでの太陽系探査では、火星と冥王星だけが、磁場があるのかどうか定かではない惑星なのだ。太陽風と上層大気との関係にとっても、磁場の確認は大きな意味がある。太陽風のスローダウンと、磁場との関係も明らかにされるかも知れない。これはまた、火星大気が宇宙に散逸する過程を調べることにもつながる。火星の大気は、太陽風との相互作用によって剥ぎ取られているわけだが、その過程を調べることによって、火星大気の進化の歴史の手掛りが得られることだろう。磁場の有無と火星大気との関係、あるいは微弱な磁場に囲まれた火星大気の構造と運動を知ることは、「のぞみ」のミッションのポイントと言えるだろう。 ● 《 光 》火星大気について調べる方法のひとつに、ヘリウムイオンや水素原子、酸素原子の出す光を計測することがある。これには極端紫外光撮像器(XUV)、紫外光撮像器が使われる。また光学的撮影による観測も行なわれる。火星の雲や名物の砂嵐、極冠(両極の氷がある部分)の写真撮影を行なうし、火星の二つの衛星フォボスとダイモスの表面の撮影も実施する予定だ。これには可視光カメラの火星撮像カメラ(MIC)が活躍する。このMICは7月 18日に、宇宙空間から地球と月の撮影を行なったが、その結果は見事なものだった。火星での成果が大いに期待できるだろう。 ● 《ダスト》ダストカウンター(MDC)で、宇宙空間に漂うダスト(塵)の分布も計測する。個人的に私がもっとも関心を寄せているのが、ダストの測定だ。火星の周囲には、かすかな環(リング)があると言われている。それは二つの衛星から宇宙空間に吹き上げられた、ダストの環だろうとも考えられている。本当に火星は薄い環を持っているのだろうか? ● 「のぞみ」が解き明かしてくれるはずの、火星の謎への興味は尽きない。 |
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中村先生とサイエンススクールスタッフ、「のぞみ」打ち上げを体験。 |
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中村先生とレギュラー司会者の薄羽美江さんなどスクールスタッフは、さる7月4日文部省宇宙科学研究所鹿児島宇宙空間観測所(鹿児島県内之浦町)で日本初の火星探査機「のぞみ」の打ち上げに立ち会いました。打ち上げ当日は、宇宙研の的川泰宣先生がおっしゃっていたように「めったにないくもひとつない良い天気」。午前3時 12分、見学した一同はこれまでに経験したことのない固体燃料ロケットの光と音で、打ち上げの感動を体験しました。 またその夜、打ち上げの責任者である的川先生からも興味あるお話、苦労したお話などをたくさんうかがいました。 サイエンススクールでは、このロケット打ち上げの感動をみなさんとともに体験したいと考え、当日撮影した映像をお届けします。中村先生の解説とともにご覧いただきたいと思います。 「のぞみ」の打ち上げは「サイエンススクール『宇宙をめざせ』編」の中で体験していただけます。 詳細のお問い合せは03―3445―0271まで |
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「のぞみ」打ち上げ体験記
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『ニューロケットの夜(1)』 ◇薄羽美江 (サイエンススクール・レギュラー司会者) プラネット―Bが打ち上げられた、鹿児島宇宙空間観測所、通称KSC:KAGOSHIMA SPACE CENTERは、鹿児島県内之浦町という、西に緑深い山々を、東に広々と太平洋をのぞみ、さざめく波の美しい白砂の入り江をぐるりとめぐる町にあります。おなじみシャトルを打ち上げるアメリカフロリダ半島に位置するNASAのケネディスペースセンターも同じKSC…でもこちらの日本の鹿児島のKSCの方が先の命名で元祖なのだそうです! 自然に恵まれた風光明媚な大隈半島は、まさに日本のフロリダ!なるほど納得です。その町のちょうど中ほど、潮風が漂う港の近くに、日本のロケット打ち上げの歴史と共に歩み続けている一軒の〈バー〉があります。その名も『ニューロケット』。日本の宇宙観測ロケット開発を推進してこられた科学者の皆さんが、1960年代初頭から日々夜な夜なこの内之浦の地で愛しつづけ、さまざまなエピソードをもたらしたこの〈バー〉。KSCの創設者糸川英夫博士によってこのバーは『ロケット』と名付けられ、1984年の暮れに新装なって名前も新たに『ニューロケット』となったのだそうです。そのドラマに満ちた多くの貴重なエピソードは文部省宇宙科学研究所ホームページに明らかです!必見 !!1998年7月4日午前3時 12分MV―3ロケット発射! 雲ひとつ無い夜明け前の満天の星空にむけてそれはみごとに赤い星となって宇宙空間へ飛翔……日本初の火星探査機Planet―B旅立ちの輝かしいその日の夜のこと。中村浩美先生ファミリーの「サイエンススクール」スタッフは、中村先生を先頭に一同この『ニューロケット』へ。どきどきしながらほのかに暗いトワイライトな雰囲気の店内へ…すると中央玉座のコーナーにその日の大成功に祝杯を交わしているお二人が…薩摩焼酎「白波」のロックを片手に終始にこにこ浴衣すがたの平尾邦雄名誉教授と、ひたすらウーロン茶の氷割りをダンディに召し上がりながら、洋服に下駄のお姿がバンカラ風情の的川泰宣教授です。そうして私たちはその記念すべき夜、バー『ニューロケット』で、先生方のPlanet―B打ち上げ談義、 27万694人のネームプレート作成秘話や宇宙をめざす同志の熱いお話。そうして今求められる教育やプロジェクトについての説話を伺い、なによりスタッフ全員心底酔いしれたのでした。 え? どんなお話だったのかですって? はい。その詳しいお話は紙面都合上次号につづく…ね! 『”中村氏一行“宇宙ご視察…』道中記 PLANETーB打ち上げ見学ツアーに参加して ◇甲斐資朗 (サイエンススクール・テキスト担当) ド〜ン、バリバリバリ〜。生まれて早 30余年、これまでに聞いたこともない爆音、見たこともない閃光でした。7月4日午前3時 12分PLANET―B(のぞみ)は、人々の歓声に見守られながら飛び立っていったのです。 中村先生の呼びかけで始まった今回のツアーへの参加者は6人。団長と呼ぶにふさわしい「中村先生」、万全の下調べで臨む「脚本家”藤井先生“」、見るもの全てに感動の 「司会者”薄羽さん“」、3日間寝てな〜いといいながら元気印の「声優”山田さん“」、全行程を企画・実行いただいた「スクールの主宰者”上條さん“」、そして、観光気分で参加した「テキスト担当の”わたくし“」。何を隠そう、わたくし、PLANET―Bの打ち上げ目的すらよく知らずに参加したのですからどれくらいの観光気分であったかおわかりいただけるかと思います。 一行は、羽田〜鹿児島のフライトを経て、そこから車で約4時間。目的地である鹿児島県内之浦町に到着。すぐさま下調べということでロケットセンターへ。打ち上げ直前という緊張したゲートチェックでは「中村です」の一声でパス(すごい!)。そもそも今回のツアーは、宇宙科学研究所の的川先生のお誘いを旧知の中村先生が受けて実現したもの。ある程度の特別待遇もあたりまえな訳です。しかし、その的川先生が日本における宇宙開発の第一人者であることすら存知あげなかった、わたし。打ち上げの前後に見せていただいた資料(http://www.isac.ac.jp/index-j3.html)や参加者との雑談から、偉大な人物であることに徐々に気付いていったのです。とはいえ、後にお会いした的川先生は温厚で誠実かつ気さくな人柄であり、なによりも宇宙開発に純粋な夢と情熱を傾けていらっしゃる非常に親しみやすいかたでした。 打ち上げ予定時刻は午前3時 12分。下見を終えたわれわれは宿舎に戻り仮眠をとることに…。それにしても、ツアー参加者のほとんどが、明け方まで仕事をすることはあっても、夜明け前に起床することなど皆無。「遅刻はおいていく」の団長の言葉に緊張したのはわたしだけではなかったと思います。若干1名(前日までの徹夜がきいたのか”熟睡“)をのぞいて、時間厳守で集合。早速センターへ向かいます。カメラチェックなどをしながら、待つこと約1時間。いよいよ打ち上げの瞬間。大切に大切に育まれたスタッフの夢と希望を背負い、誰もいない大宇宙へと一人向かうロケットに、哀愁というか敬意というか不思議な感動が込み上げます。それは、多分居合わせたすべての見学者に共通の想いではなかったでしょうか。「とにかく、一度見たほうがいい。開発技術の進歩とか、人類の将来とか難しいことを抜きにしても、なにか前向きな心の高鳴りを実感できる貴重な体験になる」そう思わせる理屈抜きの感動の一瞬だったのです。 興奮さめやらぬ次の日、打ち上げスタッフの一人である竹前さんの案内でランチャ(これが発射台のことであることは後に知りました)を見学。再中、不思議な構内アナウンスが耳に……。「打ち上げに関係のない電力は全てカット。節電にご協力ください」??? なんと、センターの発電能力が小さく、電力不足を避けるための指示だと聞かされました。不十分な環境の中で、あの打ち上げを成功へ導いた関係者のすごさに、あらためて感動。 夜は名所「ニューロケット」(スタッフご用達の酒場)で、的川先生と竹前さん、そして日本の宇宙開発を支えてこられた平尾先生と同席させていただき、焼酎を手に遅くまで宇宙談義。みんなの純粋さと人柄、情熱と夢を持ち続ける素敵な生き方に、ひたすら感動の連続。いつしか、わたしの観光気分は、宇宙開発への積極的な理解者としての自覚へと変わっていったのでした。 |
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「毛利ツトムの“この1枚”」
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今回はヤン富田さんの『ミュージック・フォー・リビング・サウンド』を紹介します。でも「ヤン富田って誰?」と思っている方が多いのでは。ミュージックシーンにおいては神様的(大袈裟かも!?)存在の人で、スチールドラム(ドラム缶の作った楽器)奏者として海外でも有名な人です。そのヤンさんが出した今回のアルバムはなんと4枚組。それも内1枚がCD―ROMになっています。初めて聞いた人には現代音楽?それとも実験音楽?と思うのではないでしょうか。というのもスピーカーから出てくる音は「ピ〜ガ〜ゴ〜」とか街の音とかが入り交じりサウンド?を作り上げているのです。何故このCDを皆さん紹介したかというと「遊び心」なのです。男の子ならはじめて作ったプラモデル。女の子ならはじめて作った料理。材料は目の前に揃っているけど、やってみないと結果のわからない面白さ。そんなことを思い起こさせるCDなのです。CDの中のブックレットにヤンさんが書いているのですが、「自分の意志ではコントロールできないものとして、心拍、呼吸、いびき、精神的発汗、等の自律神経系統によるものがあります。更に、自分をとりまく環境から、自然、動物、宇宙にいたる様々な現象が自分で意識的にコントロールできないものとしてあります。それらを様々な音楽装置を使うことによって、意識的にコントロールできないものによる演奏として音楽制作の材料としました。(以下省略)」こんな楽しいCDを一度聞いてみて下さい。近い将来宇宙で集めた音を材料に、音楽を作れるかもしれませんね。(毛利ツトム/音楽プロデューサー) |
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